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定食屋さんに訪れるような感覚で見て戴けたら嬉しいです。中身は趣味のネタ色々、たまに飯テロ。ヲタクなネタから神社めぐりまで。お好きな記事をブログカテゴリからお選び下さい。
2014年04月02日 (水) | 編集 |
千引岩がある所から、駐車場にチラッと目をやると、
ウチの母と同年代くらいのご婦人がこちらを見てニコニコ。

…あ、地元の人っぽい。
また方言で話しかけられたらどうしようww
と、そんなことを思いつつも、でもやっぱり何だかんだで
地元民とのコミュニケーションは大好きなのでちょっと
ワクワクする。


ご婦人:「もしかしてこの車で来たの?静岡から?」
SERUNA:「あっ!はい、静岡からです」
    (良かったー!方言じゃ無いw)
ご婦人:「あらまぁー!凄いわねぇ、時間かかったでしょー」

このかた、ここの超ご近所に住んでいる人で、
毎日このへんに散歩に出掛けては、時々旅行者に出会うと、
イザナギとイザナミの物語について説明をするのが
好きなんだそうだ。

20140316_黄泉比良坂_002

記紀とはまったく関係無い話だけど、脇にあるこの池、
むかし地域の人でたくさんの鯉を放流した事があり、
本当はもっと住んでいたのだけど、鳥がその鯉を食べてしまい
今は数匹しか泳いでいないとか。言われてみればこの時、
確認できるだけで紅と白の二匹だけしか見つける事が
出来なかったです。

色々雑談をしながらでしたが、
この山には千両や万両と名のついた植物があって、
これらは合わせて揃えて正月に飾る縁起物だということも
説明して下さいました。

さて、少し話を元に戻して…

20140316_黄泉比良坂_007

まずは駐車場側からの道。
この道を進み山道を真っ直ぐ進んで行くと小石が積まれた
場所に『塞の神』と言われる道祖神があります。

ここは、塞の神という神様が、イザナギを追うイザナミの
前に立ち持っていた杖を投げて(置いて)、
「ここから先へは行っていけない」と言われた場所だそう。
古事記にその『塞の神』は出てきませんが、日本書紀では
この神について触れられています。

20140316_黄泉比良坂_008

塞の神は道祖神。
人間に襲いかかる悪霊や災難に立ち塞がって、
人間を守ってくれる神様。その昔このあたりでは塞の神の前を
通る時には石を置いていくという習慣があったそうで、
今でもこのようにして少しづつ積まれた石が残っているのだと
仰っていました。

20140316_黄泉比良坂_009

写真の左側に『塞の神』が祀られています。

そういえば、この山の上の方には更に不思議な石があるとか。
ご婦人は登って行ったことが無いのでその石について
詳しくは知らないらしいけれど、黄泉比良坂の保存会の人が
詳しいと教えてくれました。
「今その人が居れば良かったんだけど…」
と残念そうにしていたけど、いえいえその情報だけで充分。
面白い話を聞きました。ありがとうございます。

「じゃあ、私はもうちょっと散歩して行きます。良い旅を♪」
と私たちに言って、塞の神の前でお別れをしたご婦人、
次のコースに行こうと黄泉比良坂を後にした道でまた再会w

SERUNA:(車の窓を開け)
   「さっきはありがとうございましたー」
ご婦人:「あらぁー、あははwまた会っちゃったw
    これからどちらへお参り?揖屋神社へ向かうの?」
旦那:「そこは前に参拝したので今から美保関へ行こうかなって。
    美保神社をお参りして、そしたら静岡へ帰ります」
ご婦人:「あそこは恵比寿様よね。
    櫂を落としてサメに噛まれたw」
SERUNA:「で、鶏と卵が大嫌いになっちゃうんですよねw」
ご婦人:「そうそう!あらま、よく知っていらっしゃる。
    こないだまであの地域は、卵を口にしなかったのよね」
(※こないだと言っても、数十年前までの出来事かと)

ご婦人:「すごくいい所よー。楽しんでいってね♪」
SERUNA:「ありがとうございまーす。お元気でー♪」( ´ ∀ ` )ノ

こんなやりとりがあったりして、楽しかったですよ。
美保神社の事代主神(恵比寿様)がサメに噛まれたお話はまた、
美保神社のエントリーでお話致します。(記事:©SERUNA)

【追加情報として…】
黄泉比良坂はじめっとした場所でちょっと怖いかもですが、
付近が整備される前はもう少し薄暗くて怖い場所だったそうな。


《旅のコースについてはこちらをどうぞ》
二泊三日の島根旅
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2014年04月02日 (水) | 編集 |
2014.3.16探訪
私がここを訪れるのは二度目。最初に来た時には、
駐車場がわからなかったために旦那を待たせて自分だけで見に
行ったのですが、今回は車を駐める場所を発見できましたので、
一緒になって見に行くことにしたのです。


20140316_黄泉比良坂_001

http://www.nihon-kankou.or.jp/shimane/detail/32304af2170020021
(国道9号から駐車場まで、車で行けます)

なんかもう、伊邪那岐命と伊邪那美命について語るのに
古事記の物語を最初から説明するのも長くなるし面倒なので、
2分くらいでわかる有名なあの動画を貼っておこうかなw



何やかんやあってイザナミが、夫であるイザナギを追いかけて
きたという坂がここ『黄泉比良坂(伊賦夜坂)』という場所。
あの世とこの世の境です。

20140316_黄泉比良坂_003

ここに到着してみるとチョコンと鳥居が立っているのですが、
そこをくぐると『千引岩(ちびきいわ)』と言われる大きな岩が。
むしろ駐車場からすぐ見える場所にあります。写真じゃ伝わり
ませんがちょっとデカいです。一人では絶対に動かせません。

20140316_黄泉比良坂_005

物語の中ではイザナギは、妻がこれ以上追って来れないよう、
大きな岩で道を塞ぎ、お互い離別の言葉を交わします。

イザナミ:「約束を破ったあなたに恥ずかしい姿を
   見られてしまい、こんな目にあわされた。
   もうあなたのいる世界には戻れない」
イザナギ:「私は今でもお前が恋しい。
      しかしもう別れることにしよう」
イザナミ:「これから後、あなたの国の人間を
   毎日千人づつ殺してやる」
イザナギ:「ならば私は毎日、1500人の産屋を立てよう」

……壮絶な夫婦喧嘩です。神の喧嘩スケールデカすぎwww
というか毎日千人づつ殺すとか、人間とんでもないとばっちりw

(ってこれは人間の生き死にを意味するものなんですけどね)
まぁ、こんな感じのお話が満載ですので、古事記を知らない
という人は是非とも一度読んでみて欲しい。絶対にハマるから。

20140316_黄泉比良坂_006

岩のすぐ側に記紀のお話になぞって桃の木が植えてありました。
前回に来た時には、札がついていませんでしたが、
「やまももの木」の札が掛けられていました。
新しいので最近付けられたものでしょう。

古事記では、千引岩で道を塞ぐ前にイザナギが追っ手に桃を
投げつけて退散をさせるのですが、「お前が私を助けたように、
もしも葦原中国の人々が苦しい目に遭っている時には、
お前が助けてやってくれ」と、この桃に『意富加牟豆美命』
という名前をつける場面があります。

20140316_黄泉比良坂_004

『神蹟 黄泉比良坂 伊賦夜坂 伝説地』と刻まれた石碑は、
皇紀2600年記念事業として昭和15年7月、当時の揖屋町長
『佐藤忠次郎』(佐藤造機株式会社 初代社長)が、
神蹟の荒廃を嘆き建てたもの。

現地にプリントが置いてありました。後半からちょこっと転載。
-----------------------------
 伊邪那美命が黄泉の国に隠れたあとをつけて通った道を、
今もつけ谷(付谷)といい、山坂道を追っかけ上がった坂を
追谷坂(大谷坂)とよばれている。その峠には塞の神(道祖神)
が祀ってあり、そこを越した所が夜見路谷であって、
ここに神蹟伝説の碑が建っている。


-------(黄泉比良坂神蹟保存会のプリントより一部抜粋)

★その2に続きます。
http://ajiteiseruna.blog.fc2.com/blog-entry-130.html


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