S県F市の片隅に、アイドルを目指す少女がいました。
子わんこのような可愛い表情の少女の名前は「クロ(仮)」。
『可愛いアイドルコンテスト!
F市の “アイドル” になれるような子を募集しています!』
Sさんというプロデューサーがそんなチラシを握り締めながら、
「思い切って出場してみようよ!」と言って、クロの元へと
駆け寄ってきました。「コンテストなんて、自分より可愛い子
が選ばれるに違いないよ」とクロは少々自信なさげでしたが、
プロデューサーの熱意に負け、F市が立ち上げたコンテストに
勇気を出して書類を送ってみことにしたのです。
コンテストは非公開。まずはF市による書類選考。
暫くして上位三名が発表になりました。クロは残念ながら落選
という結果に。上位者発表の場でステージを見ながら、
Sプロデューサーは大変残念そうに呟きました。
S:「クロの方が絶対可愛いのになぁ…」
クロ:「きっと私よりも他に、可愛い子たちがいたんだね。
仕方ないよね、だって書類で落ちたんだもん」
S:「いや、それにしても上位でこのレベルって…なぁ…」
F市:「この3名から市民による投票方式で優勝が決まります!」
アイドルコンテストには、何百という参加者が集まったそう。
結局このF市のアイドルコンテストでの優勝者は「F江さん」
という、見た目が少し怖い幽霊のような和服姿の女性に決定。
観客:「…………アイドル…だと?」
投票したはずの市民からも、キモいと不評を食らっている様子。
コンテストの不透明さに納得がいかないプロデューサーは、
F市に問い詰めてみました。
S:「本当にそんな数集まったんですか?
さぞ可愛い子が来たんでしょ、他の子達の姿も見たいなぁ」
F市:「いやー、本当に沢山の子が集まったんですがね。
元から公開するつもりはありませんでしたし、
今後、公開するつもりも一切ないッスねー(鼻ホジ)」
S:「えぇー……」
オープンな場でのコンテストではなかったので、
世間を騒がせた、某エンブレムのようなデキレースがあったかも
知れないという疑惑は拭いきれません。その後、優勝が決まった
F江さんは、市のイベントに顔を出すもチビッコに大泣きされる
映像がうっかりお茶の間で流れたり、相変わらず「キモい」と、
地域の住民にヒソヒソと陰口を叩かれているご様子w
Sプロデューサーは、クロを埋没させておくのは可哀想だと、
F市の『非公式アイドル』として、個人のちっちゃーい事務所で
売り出していこうと心に誓いました。
S:「クロ、お前は公式なんかじゃなくてもいいんだぞ。
地道に頑張れば、お前の可愛さを評価してくれる人がいる」
クロの物語はここから始まるのです。
アイドルを目指すクロもまた、プロデューサーの応援に応え、
非公式アイドルとして頑張ってみようと思うのでした。
つづく(…といいな)
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デザインコンペでよくある事とはいえ、
忘れてないからな、藤枝市。
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