去年参拝した記録です。
記事が古くならないうちにアップしていきますね。

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昔、大阪阿倍野の里に『安倍保名』という若者がいました。
家の再興を念じ、この信太の森の稲荷へ日参していました。
ある日の事です。いつものようにお参りを終えて帰ろうとすると
一匹の白狐が走り寄ってきました。狩人に追いつめられて助けを
求めてきたのです。保名はこの狐を助けようと草むらに隠し、
狩人達と争いになりましたが傷を負って倒れてしまいます。
意識を失った保名が目をさまし気付くと、一人の美しい女性に
介抱されていました。名を『葛の葉』といいました。
(実はこの女性、保名に助けられた白狐なのです)
数日後、保名のもとへ葛の葉が訪ねてきました。
何度か会ううち次第に心を通わせ夫婦となり、二人の間には、
可愛い男の子が生まれました。
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※長いので分けます。

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…が、しかし幸せは長くは続きませんでした。
子供が五つとなった秋の事です。眠っている我が子に、
添い寝をしながらウトウトとしていた葛の葉は神通力を失い、
うっかり正体を現してしまいました。目をさました子供は葛の葉
の姿を見て驚きます。葛の葉は「もうココにはいられない」と、
口にくわえた筆で歌を書き残し、去っていったのです。
「恋しくば たづねきてみよ 和泉なる 信太の森の
うらみくずの葉」
その歌は、夫と子供に宛てたものでした。
書き置きを読んだ保名は、母を慕い泣く子を背にして妻を探し、
妻の名を呼びながら信太の森を訪ねました。
森には以前は無かった葛の葉が一面に生い茂っていました。
葛の葉は夫と我が子の声に応えるように、悲しげに葉の裏を見せ
ざわめいていました。
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保名が悲しみにくれていると白狐の葛の葉が現れました。
「いつまでも一緒に居たいが、姿を見られてはそれも出来ない。
私の形見にこれを置いていきます」と金の箱、そして白い玉を
置いていきました。それは不思議な力を授かる宝物。葛の葉は、
「これを子供に渡してほしい」と保名に頼み姿を消しました。
母の形見を受け取った子供は、やがて陰陽道と天文学を学び、
様々な天皇に仕えた後の陰陽師『安倍晴明』となるのです。
※葛葉稲荷神社 公式サイトの由緒書きを元に作成しました。
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信太森 葛葉稲荷神社
http://www.kuzunohainari.com
御祭神:宇迦御魂神
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このお宮は正式には、
信太森神社、通称、葛葉稲荷神社といいます。
創建されたのが和銅元年(708)です。そしてこのお宮には、
安倍保名と葛の葉姫の悲しい恋物語が言い伝えられています。
おとぎ話や伝承の世界の主役にキツネがあります。
あくまでもお使いでありますが、葛葉稲荷ではウカノミタマの
大神やスサノオ命とともにキツネも神そのものです。
---------(葛葉稲荷神社 公式サイトより一部抜粋)
境内にあった葛の葉。葛の葉が詠んだ歌にある「うらみ」は、
葉の裏を意味する「うらみ=裏見」です。恨みとかではなく、
「未練」「悲しみ」を表す言葉と思ったいただけたら…

葛の葉は、葛葉稲荷神社の御神紋にもなっています。

★その2に続く!
→ http://ajiteiseruna.blog.fc2.com/blog-entry-1189.html
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ここも、私の泊まった道の駅愛彩ランドから近いし、仁徳天皇陵に行く前にも寄れたんですけどね、知っていればね。
いつもコメント&過去記事へのコメントありがとう♪
異類婚姻譚は御伽噺によくあるネタですが(特に動物が女性に姿を変えて現れるお話が多い)、このお話もちょっと切ないですね。晴明のお母さんが狐とされた背景には色々とあるでしょうけれど、理由はどうあれ悲しみの中にも美しさが感じられ私は好きです。
そして去年の12月、安倍文殊院に立ち寄った時に境内に晴明のお母さんが祀られる稲荷社を見たとき、お母さんが居たからこそ安倍晴明が存在したと考えると無視するわけにはいかないなと思ってお参りをしました。
tomabiさんもいつか是非この記事にある大阪の葛葉稲荷神社や、奈良の安倍文殊院へお参りに行かれてみては如何でしょう。オススメですよ♪