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2014年07月22日 (火) | 編集 |
猫の恩返し。
ほっこりするような、少し悲しい物語。


本日は焼津市に残されている、そんなお話を致しますね。

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大正時代の物語です。

大富の中根という所に『徳太郎』さんという人が住んでおり
ました。徳太郎さんは金物屋を営み、妻と二人暮らしで子供は
いませんでした。遠州へ商いへ行った時、白羽という村で
三毛猫の仔をもらったので、その猫を我が子のように
可愛がっていました。

十数年が過ぎたある日のこと。
徳太郎さんの妻が病気になり高熱が何日も続きました。
医者が言うには「これは二十日熱なので長くかかりそうだ」
との事。見舞いに来た人がこれを聞き「二十日熱には水鳥
の肉がいいそうだよ」と教えてくれました。
しかし水鳥といってもどうして手に入れたら…

奥さんは熱で朦朧としながら、
そばで心配そうに見つめていた三毛にこう独り言を言いました。
「三毛や、お前は鼠を取るのが上手いが水鳥では困ったなぁ…」

次の日の朝です。

「にゃーん、にゃーん」

三毛がしきりに手を触り、意味ありげに鳴いているので
目を覚ますと枕元にはなんと水鳥が置いてあるではないですか。
「……三毛、お前が持ってきてくれたのね。ありがとう」
嬉しくなった奥さんは三毛に優しく声をかけました。
早速水鳥の肉を食べると奥さんはすっかり元気を取り戻しました。
しかし水鳥を捕ってきた三毛は身体が濡れて風邪をひき、
それが元で死んでしまったのです。大正十四年一月の出来事です。

夫婦は三毛をあわれに思い、
左招き猫の像を造ってお祀りをしました。

かつて夫婦の住んでいた場所の近くには今もなお、
この招き猫が残されているそうです。


--(物語参考:企画展『やいづの昔ばなし』冊子を元に作成)

写真掲載しました。
この物語に出てくる招き猫の像です。
http://ajiteiseruna.blog.fc2.com/blog-entry-320.html


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ジャンル:ペット
コメント
この記事へのコメント
イイ話しですね
こんばんわ。
お邪魔します。
猫ってバカに出来ませんね。猫って話しよく聞いてるし、理解してますし。でも、猫によりますね。大切に育てた、としか書かれてないけど、その言葉の裏にはものすごい量の愛情を感じました。ウチのにも、ちょっと聞かせてやります。
2014/07/22(Tue) 23:32 | URL  | さとし #-[ 編集]
Re: さとしさん
こんばんは、いらっしゃいませ。
いつもコメントありがとうございます♪

そそ!猫なりにしっかりと理解しているんですよね。
ウチの通い猫のシロさんも、一見聞いていないように見えて実は聞いている。
「ちゃんとそこで待ってな」「お座りして食べなさい」「いただきますは?」
→これ言うとキチンと返事をしますw

大事に育てられた猫ってのは幸せですよね。
物語に出て来る、この三毛ちゃんも絶対に幸せだったと思います。

>ウチのにも、ちょっと聞かせてやります。

きっと、ちゃんと聞いてくれると思いますよ♪ (´∀ ` *)ノ
2014/07/23(Wed) 00:41 | URL  | SERUNA★静岡 #-[ 編集]
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