「牛にひかれて善光寺参り」伝説発祥の地、
天台宗布引山釈尊寺。

----------------------------
名勝 布引観世音
むかし、信心のうすい老婆が住んでおりました。
この老婆が千曲川で布を晒しておりますと、どこからともなく
一頭の牛が現れ、その布を角にかけて走り出しました。
老婆は驚いて、野を越え、山を越え、牛の後を追いかけまし
たが、ふと気がついてみますと、善光寺の境内まで来ており
ました。老婆は、やっとのことで牛に追いついたのかと思った
のもつかの間、牛は金堂あたりで、突然姿を消してしまった
のではありませんか。
驚きと悲しみに疲れ果てた老婆は、あっけにとられて
その場にたたずんでしまいました。
日も暮れる頃、どこからともなく一条の光明がさし、
その霊光の尊さに思わずひざまずいて、菩提心を起こし、
一夜を金堂にこもって罪悪を詫び、家に帰ってまいりました。
ある日の事、ふと布引山を仰ぎ見ますと、岩角にあの布が
吹き付けられているではありませんか。
老婆は何とかして取り戻したいと思いましたが、断崖絶壁
のことで取るすべもありません。
一心不乱に念じているうち、布と共に石と化してしまった
と云うことです。この布引山の断崖には今も白く布の形をした
岩肌が眺められます。
布引観世音菩薩が、牛に化して信心うすい老婆を善光寺
阿弥陀如来の許に導いて教化をしたのだそうです。
この話は信濃四大伝説の一つとして、
今に語り伝えられています。
---------------------(案内板より)
山の麓から上に向かって歩いていこうと思います。

あまり険しくはない場所ですが、自己責任でどうぞ。


写真では伝わり辛いと思いますが、
かなり大きく頑丈そうな岩盤。

お地蔵様と滝。


どんどん歩いて行きましょう。


「馬頭観世音」とありました。
六観音のひとつで「馬頭観音」とも呼ばれる。
馬頭観音は観音菩薩が変化した姿で、
畜生道に落ちた死者を救う仏様と言われていたのだが、
いつの時代からか牛馬の守り本尊とされるようになった。
「道中安全」のご利益もある事から、この参道を行く人々を
見守る仏様なのではないかなと。


馬頭観音を見下ろしたところ。

【牛石】
この岩場の中に牛が隠れています。どれでしょう?

正解はこれ(上の写真の真ん中あたり)。
案内板のすぐ上を見ると牛っぽい岩があります。
写真では分かりづらいかも。肉眼で目にすれば多分
「あ!」ってなるかも知れない。

----------------------------
「牛にひかれて善光寺参り」の伝説発祥の地にふさわしく、
岩に牛の姿が現れており、この布引渓谷の中でも、
迫力ある奇岩である。
---------------------(案内板より)
【見守り地蔵】


----------------------------
この参道には、信者が安置した無数の木仏、石仏があり、
道行く人々の安全を見守ってくれていますが、
この地蔵もそのうちのひとつです。
---------------------(案内板より)
★その2に続く。
→http://ajiteiseruna.blog.fc2.com/blog-entry-4051.html
ブログに訪問ありがとう。
応援拍手をポチッと頂けると嬉しいです。
自己責任で覚悟して行かねばならない荒々しい岩の山。人の力や想像の及ばない自然に接した時、畏怖の念を感じ、そこに神仏の力を感じる。各地にそんな所がありますが、こんな所に信仰が生まれるのは自然な流れですね。
いつもコメントありがとうございます♪
日本は仏教が伝来する以前から自然崇拝の精神があり、そして八百万の神の国ですから、神道とどこか似ている仏教までもが日本の宗教として結びついた。自然から神や仏の存在を見い出し、神仏にすがりたい気持ちや願う事などなど…昔々の人々はきっと様々な事を思いながらこの参道を往来していた事でしょうね。