焼津市東小川にある「光心寺」にやって参りました。
本日の記事は小泉八雲所縁の波除け地蔵についての紹介を
メインとしているのでお寺の由緒については省略します。

お地蔵様は寺の境内に入ってすぐ左手側。
お顔の形がどうなっているのかじっくり見てみましたが
何度拝見しても何が何だか全然わかりません。

なぜ八雲地蔵と言われているのか私の言葉で説明すると…
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【小泉八雲ゆかりの波除け地蔵尊】
ある日八雲が長男の一雄・書生の玉木・乙吉とで焼津の堤防を
散歩していたところ、首が取れて代わりに石を乗せてある地蔵
を発見する。この姿ではあまりにも無惨で可哀想だと思い、
「乙吉の家の向かいに住む“鈴木善助”という少年をモデルに
首の取れたお地蔵様に頭を付け、自分の長男の名前を寄贈者
として彫って欲しい」と石屋に依頼。セツ夫人に手紙を送るが
「日本では亡くなった子供の為に地蔵を造る風習があるから
縁起が悪い」と反対されて、その計画を取りやめた。
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…といった感じ。
下の写真は光心寺案内板より。
夫人に宛てた手紙に八雲が描いたお地蔵様の絵。

このお地蔵様はその後首をセメントで繋ぎ波除け地蔵として
人々に守られてきましたが、昭和41年(1966)に地元の人の
浄財によりこちらに移されたそう。
元の場所には小堂宇が設けられ、初代のお地蔵様の身代わりに
新しいお地蔵様がつくられお祀りされています。
http://ajiteiseruna.blog.fc2.com/blog-entry-4323.html
(↑元々鎮座していた所は過去ログを参照下さい)
【光心寺の竜舌蘭】
波除け地蔵尊のすぐ側に竜舌蘭が植えられていますが、
こちらも小泉八雲ゆかりの植物です(※わかりづらいけれど
下の写真右上に竜舌蘭。左上に波除け地蔵尊)。

竜舌蘭という植物がこちら。
花は数十年に一度しか咲かないそうで、ここにある竜舌蘭は
何年か前に開花したとのこと。…なので次はまた咲くのは
そのまた数十年後ですので私は見れないですね。(´・ω・`)

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波打際に強烈な日光にギラギラ光りながら波に揉まれている物
がありました。長さ約三尺、幅四,五寸くらい、先の尖った植物
らしい物でした。私はそれを取って丘へ引き摺り上げましたが、
最初それを掴んだ時チクリと指を刺されました。
「乙吉さん!これ何だろう?水母みたいに刺すよ!」
といって浜砂利の上へ投げ出しました。よく見ると葉の両端に
沿って無数に棘が生えていました。最も遅れて上ってきた父は
これを一目見ると「オー、熱帯植物です。どうしてここに
流れて参りましたでしょう。私、西印度懐います」と申して、
さも懐かしそうでした。乙吉さんは「これは新屋(町名)の海
の手前共の檀那寺から流れて来たんでしょうヨ。……」
これは、小泉八雲の長男一雄氏が記した『父「八雲」を憶う』
の一節です。ここに出てくる植物は竜舌蘭で、檀那寺は光心寺
のことです。昭和十年に光心寺はこの地に移りましたが、
竜舌蘭も移植され、現在も繁殖しています。
----------------(光心寺案内板より抜粋)
光心寺跡地(現在は護信寺・弁天宮)についてはこちら。
http://ajiteiseruna.blog.fc2.com/blog-entry-4321.html
【おまけ】
光心寺の文化財「麒麟の笙」について。

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